早いもので開業して30年が経ちました。家族や身の回りのたくさんの方々に助けられながら、何とかここまでやってくる事が出来ました。
昭和59年6月18日、月曜日の大安の日でした。
私は1人で先々の不安をかかえながら開業したのを昨日の事のように覚えています。
開業してみれば、そんな不安はどこふく風、その頃は今のように回りに整骨院があまり無かったせいか、たくさんの患者さんが来てくださり、とてもうれしかったのですが、それと裏腹に忙しいあまり体がとてもきつかったのです。
当時、私と看護婦さんと2人で整骨院を切りもりしていたのですが、あまりの多忙さにこれではいけないと思い看護婦さんに勧められたのもあってお嫁さん探しを真剣に考えるようになりました。
元気で明るく、そして優しい(あたたかい)をイメージして、探してました。
若い人が居そうなスイミングスクール、お茶のお稽古(笑っちゃうでしょ)、話し方教室、はたまた患者さんや、お茶の先生の紹介と色々アンテナをはってみたのですが、なかなかどうして、そう簡単には見つかりませんでした。
私の仕事は人が相手の仕事ですからやはり誰でも良いというわけにはいかないのです。
お嫁さん探しにはもう一つ大きな壁がありました。
私は小さい頃から学生時代にかけて野球ばかりしていました。
学校も男子校でしたので女性と話しをした事があまりなく、冗談を言ったりくだけた話がまったくもってだめなのです。
そして元来の口下手ときてはどうしようもありません。
そんなこんなで開業して2年程過ぎた頃、もう私には女性には縁が無いものとあきらめかけた時にスイミングスクールでふと知り合った女性と自然に話しをするようになり、意気投合して、食事や映画に出かけるようになりました。(縁とは不思議なものですね)
休日には家事を手伝いにも来てくれるようになり、この人ならと思いました。それが家内です(エイコと言います)
家内は元気で明るくそして患者さんの受けもよく私に無いものを多く持っているというのが実感です。
結婚後はすすんで車の免許を取り、医療の資格を複数取得して私の仕事や心の支えにどれだけなっているかしれません。
家事、育児(現在高校生2人)、整骨院業務、子どもの学校関係の事等、毎日こなしてゆきます。頭が下がる思いです。ながきにわたってよく、こんなわがままな私について来てくれたものだと思っています。
感謝の気持ちでいっぱいです。
大変恐縮ですが、あらためてこの場をかりて家内に感謝の意を表したいとおもいます。
これからも2人、健康には充分気をつけて、車の両輪のように力を合わせ、地域医療に貢献し、皆さんに愛される整骨院を築いていこうと思っています。
「開業して30年がたちました」と題して
はずかしながら家内の事を取り上げてみましたがとりも直さず、30年間の整骨院の歴史は夫婦の歴史でもあるのです。
【つぶやき】
決してこの記事が家内の目に止まる事のないように心からお祈りしつつ終わります